前回のつづきです。
どんなにお役立ちのイイ話でも、その場でただ聞いて「へえー!」って感心するだけではすぐに蒸発して忘れてしまいます。するーっと自分の中を通り抜けて排泄されてしまうのはもったいない。それでは、ぜんぜん自分のためにはなりません。
ということで、おととい習ったことを、さっそく実践してみましたよっと。
目的をはっきり決めて買い物に行く
お店の人と会話しながら品物を選ぶ機会、少なくなっていませんか?ほとんどない、という人も多いのでは?(わたしはそうだよ)ネットでポチりとか、黙ってひとりで選んで、お支払いもセルフで機械だったりさ(最近増えたよね)。
しかーし、おとといのお茶の先生のお話を脳内で再生してみますとこんなかんじ。「なんとなくぼんやりお茶屋にいって、なんとなく”おすすめをください”と言ったら、あなたの好みとか事情は関係なく、いま向こうが売りたいものがでてくるよ」そうだった。
ふつうはなかなか縁がない専門性が高いジャンルのものとか、シンプルにお値段が高いジャンルのものとか、そういうものほどちゃんと売り手といろいろお話しながら、自分の予算と使用目的をちゃんと隠さずに言って、それに合うように探してもらうといいよね、ってことは、昨年末に急ぎで必要になった喪服をタカシマヤで買ったときに痛感したんであった。
あー。それは占いも同じですね。不特定多数にあてて作られてる出来合いの大量生産っぽい既製品で一喜一憂しなくていい。そうじゃなく、「いま、ここにいる、あなた」にぴったりの占いをご提供するには、お客さんのニーズを教えてもらう必要があるし、こちらからもいくらで何が提供できるかお話しする、そういうプロセスが必要だ。そりゃーそうだ。
よし。ちょっと行ってみたいなーとおもってるお店のサイトをざっくり眺め、興味のあるカテゴリを上からざっと熟読してみました。どうやら岩茶とプーアール茶が得意分野らしい。わーい!冬に飲むそういう重厚系のお茶が大好きなので「きょうは岩茶を探しにきました」と言えば大丈夫だろう。よしよし。
わたしは碁盤の目みたいになってる街は方向感覚がわかんないのでいつも迷う。地下鉄から出てくると、どっち向いてるかわかんなくなっちゃうんだよねー。駅から結構歩いた気がするけど、専門店ってだいたいそういうものですよね。探すのもまた楽しい。
はい。そして、ちゃんとお買い物できましたよ。よかった。こわくなかった。先客さんに出していたお茶をわたしにも分けてくれました。ずらりと陳列された素敵な茶壷の数々をもっとじっくりみてみたかったけど、これはちゃんとお金とこころの準備をしていかないといかんなーとおもったので、眺めるだけにしました。お店のご主人も親切だったし、聞きたかったこともいくつか質問できたので、今回はこれで満足満足。
またいこう。ちょっととおいけどがんばる。どこにでもあるわけじゃない専門店って、そういうものだよね。
ランチのお店は直感で選ぶ
おなかがすいた。チェーン店に入れば、システムもわかってるし、味もだいたい保証されてる。でも、このあたりってきっと、古くからある小さいお店とかローカルの名店があちこちにあるよね?うーん。どうしよう?
きょうの買い物コンセプトからすると、ネットで「この辺りのいいランチ」とか探すのは趣旨に反するぞ。ということで、適当に歩いていたら、なんかピンときた。あの地下にある中華屋さんに入ってみよう!外れてもランチだしさ。
階段を降りて入店したら、サラリーマンのグループとか、ひとり客の女性とか、お金持ってそうなオジサンと綺麗な女性のペアとかがいっぱいいたので、これは当たりだな!美味しいな!と確信しました。美味しかったよ!
外食するの超!ひさしぶりなので、ついつい奮発してしまった。ででん。
フカヒレご飯。んまー♪
イマドキはなんでも「事前に調べて、口コミを見て決める」のが当たり前になりつつありますし、それはそれで合理的なやり方だと思うのだけれど、知らない場所でひとりで食べるランチまできっちりそうやってコントロールしなくてもいいよね。そう思わん?
今回はちゃんと当たりだったからよかった。ラッキー! まぁ失敗することもあるかもですけど、それはそれだ。
あとでネットの評価見たら、やっぱり高評価でした。そりゃーそーだろーなー。あのロケーションで、昭和っぽいレトロな雰囲気の入り口だったら、きっと古くからあって有名なのでは?と思ったのは正しかった。自分の勘を磨くのにもいいトレーニングだ。
情報を食べるわけじゃない
おととい何度も繰り返し言われたこと。
「専門書の解説を見ながらお茶を飲むのはやめましょう」これは何度も言われたので、たぶんすごくだいじなことなのでしょう。「例えばこのお茶はマスカットの香り、みたいに書いてあったら、そうなのかな?マスカット?そう感じない自分はダメなのかな?そうか。これがマスカットの香りなのか、って無理やり納得する、みたいになりがちだけど、それはダメ」って。
そう考えると「ここにランチに行ったら、お店の雰囲気はこんな感じで、こういうお料理が出てきて、こんな味わい」って先に口コミみてチェックして、実際のお店でそれと同じ体験をして安心して帰ってくるってのは、自分の感覚をちゃんと使ってないからぜんぜんダメってことだよね。そうだよね。そりゃそうだ。何を食べて飲んでるのか、わからないよね。
言葉は便利。情報は便利。
だけど、わたしたちは情報を食べたり飲んだりしてるわけじゃない。
自分の体験とか感覚ときちんと繋がってない情報は空疎だ。
きょうのトレーニングはそんなかんじ。