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「運がいい」って?〜8号室まほろば通信20

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昨年のいまごろ、こう尋ねられました。「わたしの来年の運勢はどう?」尋ねた人は、ほかでもない母でございます。5月3日生まれで牡牛座生まれです。わたしは何も考えずに「そりゃー、12年にいちどの大幸運!って世の中では言われると思うよ。おめでとう」と即答しましたとさ。喜んでました。わたし、別に悪いことは何も言っていませんよね。

西洋占星術での木星の象意は「増える」だと習いました。「いいよいいよ」って許容したり保護したりしてくれる、飴ちゃんくれるおばちゃんみたいな存在だと習いました。「増える」のは脂肪や怠け癖かもしれないよって。まぁでも世の中では木星が来ることを「幸運」と言ってて、石井ゆかりさんはたしか「耕運期」って呼んでたような気がします。

さて、2023年。1月末に家族全員がコロナにかかり1週間寝込みました。なかなかスッキリ消えない後遺症の体調不良?と思いきや、どうも様子がおかしい。背中が痛いというのはなんだか不吉な予感がするわけです。2月-3月と消化器系の検査を何度も繰り返し、膵臓がんの確定診断が出たのは4月21日。その前日20日は牡羊サインの最後あたりで皆既日食がありました。おそらく母の出生図の月はそのあたりだろうともともと予想していたのでやっぱりそうかな、と。

暦を見ながら考えました。本人の大運が切り替わる。辛酉日生まれなので、3月乙卯の次に、5月丁巳と天剋地冲で、7月己未あたりはたいへんだ。9月辛酉まで頑張れるかな。がんばれるといいね。病気の進行がどのくらい早いかはわからないので、できるだけ早回しで本人が決めないとどうにもならないあれこれを進めました。爆速で。5月ごろはほとんど食べられずにいまにも死にそうでしたが、現代医学の恩恵で自宅でなんとか生活しています。生きてる。

「今年はわたし、運がいいってあなた言ったのに、ぜんぜんダメだったね」と、先日言われましたですよ。うっかり、ついこう返してしまいました。「うーん。運が良かったから、治療もできたし、まだこうやって生きてて、お正月に食べたいものを少しずつでも食べられるのでは?」って。本人はちょっと言葉に詰まって返事に困ってましたが、あれー。これってひどい言い方?

わかいころは「厄除け」なんてつまらないと思っていました。もっとバリバリ発展したり、血湧き肉踊る大冒険がしたいんじゃー!と思っていました。でも冷静に考えれば、栓が抜けたお風呂にいくらがんばってお湯を貯めようとしてもどんどん抜けていってしまうように、ちゃんと受け皿を整えなければぜんぶすっぽ抜けてなにも貯まらないし成果もでないんですよね。

「なにもなかった」という人もいますけど「なにもない」くらい平穏だったなら、それはそれで幸運なのだよね、と思います。平穏な中で未来に向けて「耕運」していたならそれはすばらしいことです。そんなに次から次へと血湧き肉踊る大冒険はしなくていいし、ドラマはみるだけでいい、とおもうようになりました。

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